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塑性加工とは|金屬加工の現場で行われている塑性加工の種類まとめ

塑性加工とは|金屬加工の現場で行われている塑性加工の種類まとめ

更新日時:
2021/09/11 (2020/06/07 公開) 編集者:甲斐 智
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プレス加工 | まとめ | 圧延 | 塑性加工 | 引抜き | 押出し | 鍛造 |
       

塑性加工(そせいかこう)は、金屬におおきな力を加えて、目的のカタチに変形させる金屬加工です。

除去加工」「鋳造(ちゅうぞう)」「冶金(やきん)」とあわせて、代表的な金屬加工法のひとつに數えられます。

この記事では、実際に金屬加工の現場で行われている「塑性加工」のさまざまな加工方法や、避けて通ることのできない「加工硬化」現象について解説しています。

金屬加工と塑性加工について|本記事では、わかりにくい「塑性加工」の全體像を紹介しています!
本記事では、わかりにくい「塑性加工」の全體像を紹介しています!

塑性加工ってどんな加工?

塑性加工(そせいかこう)は、金屬におおきな力を加えて、目的のカタチに変形させる金屬加工です。

鍛造(たんぞう)曲げ加工?せん斷加工などは、すべて「塑性加工」に分類されます。
なかでも金型を使った「プレス加工」は、大量生産にかかせない加工方法で、プレス成形の約70%は、自動車部品として使われています。

塑性加工:
塑性加工(そせいかこう、Plastic working または Deformation processing)とは、物質の塑性を利用し、材料に大きな力を加えて変形させることによって、目的とする形狀に加工することである。
一般に他の加工方法より加工時間が短く、材料のロスが少なくエネルギー原単位が比較的少なく、巨大なものにも適応可能であることから工業製品の生産等に広く用いられる。
引用元: Wikipedia「塑性加工」

加工におおきな力が必要になりますが、 除去加工にくらべ材料のムダがなく加工スピードが速い ため、大量生産に向いています。

加工方法にあわせて、「プレス機械」や「鍛造機械」などさまざまな機械が使われます。

金屬の特性「塑性と弾性」を知る
金屬には、「塑性と弾性」のふたつの特性があります。
  • 塑性:金屬に一定以上の力を加えて変形させると、もとにもどらない性質
  • 弾性:金屬に一定の力を加えても、もとにもどる性質

塑性加工では、この金屬の「塑性」の特性を利用して、金屬を変形させます。

金屬加工の現場で行われている塑性加工の種類

塑性加工にはプレス加工をはじめ、「曲げ」や「絞り」などさまざまなが方法があります。
ここでは、金屬加工の現場で行われている「塑性加工」の一部を紹介します。

塑性加工は、素材から加工材料をつくる「一次加工」と、材料から完成品をつくる「二次加工」に分けられます。

塑性加工の一次加工

金屬加工と塑性加工について|塑性加工の一次加工

連続鋳造でつくられた金屬のかたまりから、加工に適した「板材」「棒材」「管材」「ブロック材」などの加工材料をつくります。

加工された材料は、プレス加工?切削加工の材料や建材として広く使われます。

鍛造
金屬を叩いて圧縮する塑性加工法
「鍛造」について解説
圧延
金屬をロールで圧縮して伸ばす塑性加工法
「圧延」について解説
引抜き加工
金屬を穴から金屬を引き抜いて伸ばす塑性加工法
「引抜き加工」について解説
押出し加工
金屬を穴から押して成形する塑性加工法
「押出し加工」について解説

塑性加工の二次加工(プレス加工)

金屬加工と塑性加工について|塑性加工の二次加工(プレス加工)

一次加工でつくられた加工材料をもとに、金型?パンチ?ローラーなどの工具を押しつけて、製品をかたちづくります。

さまざまな加工法がありますが、総稱して「プレス加工」とよばれています。

プレス加工
金型を使い大量生産する塑性加工法
「プレス加工」について解説
せん斷加工(プレス加工)
金屬の板を切斷する塑性加工法
「せん斷加工」について解説
曲げ加工(プレス加工)
金屬の板を曲げる塑性加工法
「曲げ加工」について解説
絞り加工(プレス加工)
金屬の板から容器をつくる塑性加工法
「絞り加工」について解説
張出し成形(プレス加工)
金屬の板から凹凸のある製品をつくる塑性加工法
「張出し成形」について解説
スピニング加工
金屬の板にローラーをあてて成形する塑性加工法
「スピニング加工」について解説
フォーミング加工
せん斷?プレス?曲げを連続成形する塑性加工法
「フォーミング」について解説

塑性加工の「加工硬化」現象と、「焼きなまし」とは?

金屬加工と塑性加工について|塑性加工の「加工硬化」現象と、「焼きなまし」とは?

金屬は塑性加工(曲げたり叩いたり)をつづけると、次第に硬くなり、もろく割れやすい狀態になります。
(針金を何度も曲げていると、ポキッと折れてしまうのとおなじ現象です)
この現象を「加工硬化」とよびます。

加工硬化の原因は金屬組織の「ひずみ」で、その回復には「焼きなまし」とよばれる熱処理が必要になります。

焼きなましをすることで硬化した金屬が回復し、硬くて強い金屬にもどります。
この現象を「再結晶」とよび、塑性加工ではとても重要な工程となります。

塑性加工とは?まとめ

この記事では、金屬加工の現場で行われている「塑性加工」の種類を通して、塑性加工の全體像についてい解説しました。

製品のカタチや精度にあわせて、「塑性加工」と「除去加工」をうまく組み合わせることが、生産性向上のカギとなります。

本記事が、日ごろの機械設計のヒントになればうれしいです。

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この記事の編集者?プロフィール

甲斐 智(KAI Satoshi)
甲斐 智(KAI Satoshi)

1979年 神戸生まれ
多摩美術大學修了後、工作機械周辺機器メーカーの販売促進部門
15年以上に渡り、工作機械業界?FA業界のWebマーケティングに攜わる
メーカーでは各種技術専門誌へ寄稿
文部科學省「學校と地域でつくる學びの未來」參加企業

所屬
SNS?運営サイト

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